先日某中学受験の塾へ、お手伝いに行った時のことです。
最難関クラスの5年生の男の子たちの会話。
Aくん:「この問題ぜんぜんわかんねーーー」
Bくん:「俺、〇〇(塾の名前っぽい)で教えてもらった!」
Aくん:「え?お前〇〇に行ってるの?いいな・・俺△△。」
Cくん:「ねーーBくん、Bくんはどこに行ってるの?」
Bくん:「個人情報なんで言えないな!!」
Cくん:「じゃー俺も秘密!」
どうやら3人とも別々の塾に、もう一つ通っているようでした。
しかもそれを当然のように話をしていることにびっくり!
そして中学受験ママたちに最近の塾のかけもちについて聞き取りをしたのでご紹介します!
塾のかけもちをする生徒はどのくらい?
中学受験組のママさんたちに聞き取りしたところ
2.5割くらいの割合で
塾のかけもちをしていることがわかりました。
ネットで調べてると3-4割程度と言われているようです。
お住まいの地域や塾、学力のレベルで違うと思うので一言では言えませんが
明らかに我が子の中学受験当時(10年くらい前)よりは多い印象を持ちました。
塾のかけもちのメリット
塾のかけもちのメリットとしては下記が上げられると思います。
・学習効果のアップ
・レベルを選べる
・情報を幅広く得られる
学習効果のアップ
塾をかけもちすることで一番のメリットは学習効果のアップではないでしょうか。
苦手科目の克服はもちろん、得点源となる得意科目を伸ばすこともできます。
特に得意科目を伸ばすためには様々な応用の対策が必要です。
異なる教え方に触れることで理解が深まるのはもちろん、
違う角度から出題される問題に触れる事で応用力をつける事が出来ます。
レベルを選べる
塾のかけもちでのもう一つのメリットはレベルが選べること。
もちろんメインで通っている塾もテスト結果などで分けられたレベルだと思いますが、
上級クラスになればなるほど、理解とテストの点数に齟齬が出ることが多く
テスト慣れしてしまう場合があります。
そのタイプの子は主催の違う公開模試などを受験した時に点数が取れないことも。
気づいたら授業内容についていけなくなっていた…
という場合もあり、
理解の定着という意味では、
レベルの合ったかけもち塾で復習することが効果的な場合も多いでしょう。
情報を幅広く得られる
複数の塾に関わることで、必然的に得られる情報も多くなります。
勉強内容や出題傾向だけではなく、学校の情報や特徴など
見方の違う手法で調査された情報は、今まで持っていた情報と違う場合もあるでしょう。
そういった意味では親御さんにもメリットがありますね。
塾のかけもちのデメリット
塾のかけもちでのデメリットは下記が上げられると思います。
・費用負担
・お子様の理解の混乱やストレス
費用負担
一番のデメリットは費用負担ではないでしょうか。
それでなくとも、塾の費用、夏期講習、特別特訓コース、模試・・・
中学受験のための学習に関わる費用は膨大!
それにくわえて塾のかけもちとなると費用負担は想像以上です。
お子様の理解の混乱やストレス
お子様によっては教え方の違いで
混乱して余計にわからなくなってしまう子がいます。
たぶんそれはもともとの理解が薄いから起こるのだと思うのですが
それでも教え方の違いから混乱することで
余計に苦手意識をもったりしては本末転倒。
こういった場合はかけもち塾の先生にも
お子様の特徴を理解していただく必要がありますね。
そして何より、お子様のストレスが一番のデメリットになることも!
複数の塾に行くことで時間的な余裕がなくなり
本人にとって過度なストレスになる場合も多いでしょう。
お子様の性格にあった対応をしてあげたいですね。
塾のかけもち 学習効果をアップするためのポイント
塾のかけもちのメリット・デメリットを紹介しましたが、
最後に学習効果をアップするためのポイントを紹介します。
集団指導塾と個別指導塾の併用
塾をかけもちする場合は、
集団指導をメイン、個別指導をサブとして
かけもちすることが効果的だと思います。
昨今は、オンライン家庭教師などもあるので、それも視野に入れるといいですね♪
予習復習の学習時間を確保できるように調整する
お子様が予習復習の学習時間を保てるように調整しましょう。
塾をかけもちすることで、
頭の中の理解を整理する必要がでてくる場合があります。
かけもち塾で教えてもらっているから、家庭学習の必要はない
などと考えず
お子様自身が習ったことと向き合える時間も確保してあげてくださいね。
子供の意見を尊重する
子供の意見を尊重する。これが何より重要です。
親御さんから見ると、
成績が上がらない
わからない問題をおしえてあげられない
宿題を見てあげられない
そういった理由から
塾をかけもちすることで、
そういった不安から逃げる親御さんもいらっしゃいます。
しかし、成績が上がらない理由が塾ではない場合もあります。
学習へのモチベーション
そもそも地元の中学に通いたい(私学に行きたくない)
お子様自身がこれ以上塾を増やしたくない
自分の時間を減らしたくない
そんな風に思っているようなら無理強いは禁物です。
メンタルは一度折れてしまうと修復に時間がかかります。
中学受験を乗り越えるために、
お子様のメンタルを気にしてあげられるのは親御さんだけです。
お子様としっかり話し合いをして、意見を尊重してあげてください。
最後に
塾のかけもちについてお話しました。
塾をかけもちするのでしたら
成績が上がらない理由をしっかり見極めて、
それを考慮したうえでかけもち塾を選ぶ必要があります。
かけもち塾に求める事を明確にし、
学習効果が上がるように対策をすることで、志望校への合格に繋がります。
一番大切なことは
心も体も健康な状態で、中学受験の勉強を乗り越え
その経験を糧に今後の人生をよりよく、高みを目指して進んでいける子に成長すること
情報に流されず、何が目の前の我が子にとって最善か
それだけを考えて、教育方針を選択していけるといいですね!
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